2023共通テスト英語リーディング問題を早速見てみました。簡単な解説と感想を書きます。
全体概要
試験の内容はこれまで長文の内容を聞く時に、問題の出し方としては、話が出てくる順に問題が出てくる、というパターンであった。段落ごとに、順番に問題が登場してきて、ここら辺を探れば答えがでだろうという予測がついた。
しかし、今回は、答えを見つけるのに、上に行ったり下に戻ったりと、全体を眺めないといけない問題が多かった。問題文を少し呼んで、長文を読むということが必要だし、全体の話の流れを読まないといけない、さらに、長文があって、そのまとめ・メモが重なる、という二重構造文の問題が多い。ここら辺に思考力を試す捻りがある。
思考力ベースの読解力がさらに必要になった。逆にいうと、全体の流れの把握ができれば、正解がわかる、ということでもある。
答えを導いてくれる文というのを探す、という王道問題も数多くあった。ここの解説は答を導く文を「答導文」と記述している。問題作成の時には、文の言い換えがヒントになる問題を作るのが王道。
高校レベルなのかという単語も散見された。以下に記しているが、従来であれば、ヒントとして、日本語もしくは英語の意味が書いてあるところ、全くそれもない。意味も、考えろ、ということになっている。
実用に即した英文ばかりである。小説とか評論とかの大長文は、このテストでは出題されないだろう。
問題解説解答
第1問 答を導く文を「答導文」と記述します。 A プリント問題 1このプリントをどうするか 2共通点は? 1 ① Fill in the form below …答導文 2 ④ Actors available …とOpportunity to greet …答導文 B ウエブ記事問題 1先生の共通 2 最後の日何をする? 3 3 ③ …in several countries, …in New York …, …to many contries… 答導文 4 ④ 各説明の最後に、speechはspeech, skitはskit, debate はdebate を するといっている。 5 ③ …contact you to…答導文 第2問 答を導く文を「答導文」と記述します A 6 ② Route Memory function/The chip というところでhigh techを導く。難しい。 7 ② 最初の方のlong walkでsore feet という悩みがあると書いてある。なんとなく、大事でなさそうなところも関係づけている。 8 ② user-friendlyという語の理解、それと、optional はいらない、というところからfreeに繋げての選択。難しい。 9 ④ directions というのが共通。 10 ① 消去法。③④は書いていない。②はwatchと書いてあるところが罠。 B 11 ④ …use their time efficiently 答導文 12 ① only 15 first-years participated 答導文 13 ① 記録をつけると英語の成績がのびた。logが意外と受験英語外かもしれない 14 ① 友達の歩き登校の子が参加できなかった。 15 ② the author’s questionが何を指しているのかが、分かりづらいので、妙に難しい。how come so few first-years participatedという部分だと分かれば、簡単。一年生のことを言っているのは②だけ。 第3問 A サービス問題か。 16 ② clothes-top, food ,cookware, tents-middle, で決定。 17 ③ stuffing method のstuffingが分かれば、解答。 B 18 ③ 19 ④ 20 ② 21 ① First….rearranged the furniture … Third,…had the children wear costumes…After that, the children started to search… For the final task…filled them with yogurt…Neither of my kids would eat yogurt…という流れを拾っていく。 順番通りに行っても、何も落とし穴はなかった。 22 ③ the puzzles should get progressively more difficult near the final goal という部分が答導文だが、この文の意味をつかまえるのが難しい。 23 ② I created one for my children. と最初にさらっと言っているところから見つけるのは難しい。しかし、ここは消去法か。他の三つは割と的外れ。ひっかけはfocusedが文中に使われているところか。 第4問 単語が難しいので、内容が掴めないかもしれない。しかし、単語が分かれば、割と内容は捉えられる。とにかく、全体の内容が分からないと歯が立たないだろう。contextualとか高校レベルではないだろうが、鍵になっている。 24 ① ただの暗記がつまらないから、どうのこうのと言っている。 25 ① 28 days after the last learning session 答導文 26 ② 27 ⑤ 最後の分に massed learning might not be good for long-term recall.とある。 28 ① 両方とも一度やったことを使っている点でexperiential ②テストをうけるのではない③長期間とか関係ない④ワークブックも関係ない。 29 ② intervalの話をしているので、具体的なintervalのベストな時間の説明があると説得力がある分になる、ということだろう。全体が分かれば簡単だが、全体が分からないと難しい。「 第5問 長文。流れを考える。長文だけでなく、それをまとめたメモ、という二重の構造になっている。ここに「思考力」が必要になってくる。 答導文を見つける、という小手先技は通用しないが、逆に、話の流れが掴めたら、簡単。 *チームワークだめ→個人競技=卓球→勝てない→相手の動きを見ろ、とコーチからアドバイス→勝てるようになったが、コミュニケーションができないと悩む→兄に相談→卓球と同じアドバイス→はぁ?→友達からの祝勝会開催の提案を断る→兄のアドバイスの意味がわかる 兄のアドバイスが具体的に書いていないところがまたポイント。「コミュニケーションは卓球と同じじゃん」という言葉から類推する。「相手のことを考えろ」と。そうでないと、次のエピソードにつながらない。 30 ④ チームワークダメ→個人競技、という流れ 31 ③ ①はcommunicationではなくてtable tennis。②自信をもて、とか言っていない。③友達の言葉が出てくるのは、兄の相談の後。communicationのことを兄は教えている。 32 33 34 35 ②→④→⑤→③ 上の流れのポイントを参考に。①のchampion になっていない。銀メダルだった。 36 ③ 「should have 過去分詞」で、「すべきだった」ことを聞いている。上の流れのポイントを参考に。相手のことを考えろ、という兄のアドバイスの後のエピソード。 37 38 ①、⑤ ②自信とコミュニケーションは関係ない。③自分の意思を伝える、ということではない。④チームの勝利の話ではない。ここは全体の流れを把握していないとできない難問である。アドバイスをもらう主人公、卓球の話をコミュニケーションの話に繋げる主人公、この二つを聞いている。 第6問 これもまた二重構造になっている。元の長文をまとめる、という問題が好みのようだ。このパターンに思考力を問う問題の作成に活路を見出したか、という印象。 A 割と話の流れと問題を出す流れが一致しているので、取り組みやすいのかも。探すのにあっちこっちみなくて良い。 39 ③ One person’s trash can be another person’s treasure が答導文。 40 ④ One third of adults maintain this behavior. が答導文。 41 42 ④、⑥ from special events と as an investment 43 ① …the form and scale…のあたりで推測 ②mint-conditionとか書いてない。mint-conditionの意味は「新品」、高校レベルの単語ではない。③再び始めるとは書いてない。④理由は変わらないが、と書いてある。 B tardigrade という単語を知っている日本人なんか、全国で数十名しかいないだろうが、出題。物知りの人はラッキーだったかもしれないが、受験の教科書だけしか見ていない人は不利。「クマムシ」という芸人が人気になった時、受験生は小学生だったろうから、その時に「クマムシ」を調べている人も多いかもしれない。 44 ④ feetではなくて clawsのパターンが16。feet のパターンが pad かclawの二つ。 45 46 ①、⑤ ②151℃は超えられない ③全く関係ない ④植物を食べるクマムシの話。 47 ③ 最後の段落から pharynx は喉、喉の上が salivary gland 次にesophagus という管、で、middle gut とある。これは簡単かも。 48 ④ 最後のまとめ、的な内容を答えという感じ。①何千年、と期間が短い ②宇宙から来た、ではない③月でいきているかどうかは未解決。 49 ④ 月で生きているかどうか解決してよ、と言っている。which is a pity ①重要とか、重要でないとか書いていない。しかし、重要でないなら送らない②他の生き物と同じように、が違う。③ヨーロッパのチームだ。
問題文PDF
最後に
ちょっと早足で見たので、説明が不十分かもしれませんが、ご参考になれば幸いです。
[EnglishMonger 英語屋さん]のフロントページへ飛べます。英語に関する色々を集めてHPを作っています。クリックして下さい。→クリック
