[EnglishMonger 英語屋さん]

語学の社会見学として、一つ提案。街の中で英語を拾おう、はどうでしょうか。実は、英語がいろいろなところに書いてあります。それを勉強の題材にしても面白いと思います。今回は、福岡国際空港で拾ってみました。

英語の社会見学ということで、勉強的に少し解説も載せます。取り敢えず、全部ではなくて拾ってきた一部を解説、ちょっと先生口調で、します。

1 Walk your bike.

直訳「自転車は降りて押してください」

【解説】日本人なら Push と使うところだが、Walk になっている。他動詞の walk だ。walk the dog という文はよく見る。こういう英語を使っているんだ、と目から鱗が落ちる思いがするから、言語の勉強は止められない。

2 Departure Lobby in on the 3rd floor. Please use the central gate.

直訳「到着ロビーは三階です。この中央ゲートを使ってください」

【解説】空港やバスターミナルで覚える英単語の筆頭は、Arrival と Departure だろう。arrive とdepartの名詞形だ。「〜階にある」は前置詞onを使う。

3 Please use the nearest designated smoking areas.

直訳「一番近くの指定された喫煙エリアを使ってください」

【解説】near が名詞の前に置かれることはないが、nearestは置かれる。designate 「指定された」という単語に注意。プロ野球のDHのDもこの単語。Designated Hitterだ。

4 Writing Pads are available for customers with hearing disabilities. Please feel free to request them.

直訳「手書きの用紙を聴覚障害があるお客さんのために用意しています。お気軽にそれらを要求してください」

【解説】案内所のカウンターに置いてあった。iPadのpadだ。availableはよく使う単語で、〜は手に入りますよ、という時にすっと使える単語です。Japanese dolls are available in this shop. のように、観光地宣伝的によく見る。「ご遠慮なく〜してください」という日本人大好きな台詞に対するには、定番英語 Please feel free to が便利。

5 Please inform the security officer or police officer immediately if you notice any suspicious unclaimed object. Thank you for your consideration.

直訳「もし疑わしくて持ち主不明の物を見かけたら、すぐに警備員か警察官に知らせてください。ご配慮ありがとうございます」

【解説】高三レベルの英単語が並んでいる。inform, security, immediately, notice, suspicious, unclaimed, considerationと並ぶ。「〜に知らせる」にinformを使っている。unclaimed はちょっと特別で「持ち主不明」とういうobjectとのセット。お願いする時に、Thank youを使うのは、日本語にも同じ発想があって、面白い。

6 Please stand inside the yellow lines.

直訳「黄色の線の中に立ってください」

【解説】「黄色い線の内側にお乗りください」という日本語から、この英語の表現になっている。「乗る」という言葉にrideとか使いそうだが、stand ってところが、〜の中に立つ、的で、なるほどそうなのかぁ、と思う。

7 For all the safety and comfort of all passengers, the cabin baggage is limited to one piece under 10 kg with dimensions not exceeding 115 cm.

直訳「全ての条約の安全と快適のために、船内に持ち込む荷物は一つで、それは10キロ未満で、縦横高さの合計が115センチを超えないように制限されている」

【解説】baggage「荷物」はアメリカ英語。イギリス英語ではluggageになる。縦横高さの合計で荷物の大きさを測るのだが、それをdimensionsと表現しているところが、勉強になる。

8 Dangerous Goods are NOT allowed to be carried on the aircraft by law.

直訳「危険な物は法律で飛行機に持ち込むことが許されいない」

【解説】be allowed toは、「できる」「できない」という許可・禁止を表すのによく使う。会話ではcan/can’t で良いが、こっちは許可禁止の意味が明らかになる。

9 Please maintain a distance of 2 meters from others.

直訳「他の人から2メートル離れた距離を維持してください」

【解説】ソーシャルディスタンスのことが書かれている。maintainというのが使われているのが面白い。

10 Occupied when lamp is on. Priority Restroom for those who need it.

直訳「人が入っている時はランプがついている。必要としている人に対する優先トイレ」

【解説】両文ともIt is が省略されている。occupyは「その部屋を占用している」の意味。those who…という熟語「〜する人々」が使われている。

11 As shown to right, squat down over the opening, one foot on either side.

「右側に示している通りに、足を右と左に置いて、開いた空間をまたがって座ってください」

【解説】この和式トイレの使用の仕方の説明が上手だ。こんな説明が非常に勉強になる。one foot on either sideが付帯状況、withが付いたりする。

12 We apologize, this counter is closed.

直訳「私たちは謝る。このカウンターは閉まっている」

【解説】そのまま、謝る、と書いてあるのが、面白い。丁寧な言い方なのだろう。

その他、英語が書いてある表示

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